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今回の台湾旅行では、台湾版新幹線と言える高速鉄道「高鐵」(HSR, High Speed Rail)を利用して高雄(カオション、Kaohsiung)まで日帰りで行ってきました。そのときの様子をご紹介します。
高鐵は、台北市内の南港(Nangang)駅を始発駅として、台北駅や板橋駅を経由して高雄市の左營(Zuoying)駅まで開通しています。高雄市内の高雄駅までの延伸計画もあるようですが、今のところは左營駅が終点です。日本で言えば、東京都内で上野駅始発の東京駅・品川駅経由の新大阪駅終点みたいな運行イメージですね。今回は台北駅から左營駅まで往復しました。
台北駅では台鐵の隣の高鐵の専用改札口を入ります。台鐵は国営の台灣鐵路管理局が運営していますが、高鐵は民間の運営です。
高鐵台北駅
ホームに降りると、発車案内があります。台湾は南北に長いので、鉄道や高速道路の方面案内に「南行き(南下、Southbound)」「北行き(北上、Northbound)」という案内がよく見られました。シンプルで分かりやすいですね。今回は当然南行きに乗ります。11:31発の途中、板橋(Banqiao)と台中(Taichung)にのみ停車する速達列車で、台北〜左營間1時間34分です。
高鐵の車内
高鐵の車内です。日本の東海道新幹線の車両がベースなので、見慣れていますが、ところどころ違いがあります。特に、緊急脱出用のハンマーが目立っていました。
駅弁
台湾では鉄道旅の醍醐味、駅弁が有名です。台北駅で買い込んだ「台鐵弁当(台鐵便當)」をさっそくいただきます。排骨便當と言って、骨つき肉がメインで、横に味付き煮卵と高菜などの野菜が載っています。台湾の駅弁はとても温かい状態で売られているので、おいしくいただきました。
車内販売
高鐵には車内販売がありました。こちらでも駅弁を買えるようです。飲み物やお菓子も充実していて、私は温かいコーヒーをいただきました。
高雄の左營駅
台北駅から1時間34分とあっという間に高雄の左營駅に到着です。空港のターミナルのような広々とした駅です。ここから高雄市内各地へは、高雄MRTの紅線に乗り換えです。
高鐵3日パス
今回は外国人向けの高鐵に3日間乗り放題の「高鐵3日パス」を利用しました。事前に日本からいくつかのネットサイトで購入できます。私はkkdayで購入しておきました。2200元(日本円で8000円前後)ととてもお買い得です。ただし、こちらは事前に座席予約ができず、台湾についてから下の写真にあるような紙の冊子のチケットに窓口で引き換えます。今回は行きは指定席を予約できましたが、帰りは日曜の夜とあって予約でいっぱいで、自由席で帰ってきました。混雑する列車で確実に座席を抑えたい場合は通常のチケットをネットで予約したほうがいいかもしれません。
下の写真の2枚目は日曜の夜の左營駅のホームですが、速達列車を1本見送って、20分後の次の速達列車の自由席の列に並びました。高鐵に限らず台湾の方はとてもしっかりと整列乗車をしていて、列が長くなりすぎないように列の途中で反対方向に列を折り返して二重・三重に列を形成して整然と乗車していました。私は最初、列の折り返しに気づかずに、うっかり列の途中に並んでしまっていたのですが、近くの方が列の最後尾を教えてくれて、すぐに並び直すことができました。最終的に立ち客もたくさんいたので、後から気づいて並び直していたら座れなかったかもしれません。台湾の方は本当にマナーが良くて親切です。
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